乙姫.迷宮Smile 4話、5話~あん 作~

乙姫.迷宮Smile 4話、5話~あん 作~



第4話ーーーーーー
カメが助けられた恩返しに乙姫に会わせるって、、、

これって!!
お伽噺の浦島太郎じゃん!!

どどど、どういう事?
益々、ワケわかんねーし
(泣)
異常だーーー
異常事態発生だーーー
わぁっっーーー
頭を抱える、、、

そんな時だった、、、

玄関の鍵が開けられる音がして

「ただいまーーー
志麻ちゃーん、いるんでしょ?遅くなってごめーーん」
母さんだ、母さんが帰ってきた!

とてつもなくほっとした、、、この異常事態に一人で立ち向かうのは厳しい、、、

「!!母さん!!来てくれ!」と、声をあげていた

玄関の方から
「えー、なぁに?どうしたのよ?なんかあったーー?」と、母親の声がし、、、

それを聞いたところで
俺の意識は暗転してしまった。

次に目を開けたとき、、、
俺は、、、ふかふかのベッドに寝かされていた

起き上がって、それが自分のベッドじゃないってすぐに、分かった、、、

まわりを見渡す、、、

「どこだ、、、」

ワケが分からん、、、
さっきから、、、ずっと、、、え、、、と、、、あり?
なんか、妙な夢をみていたような、、、 

「お目覚めですか?」
この、、、声、、、

聞き覚えがある声の方をゆっくりと振り返った

!!!!

「夢、、、じゃねー」
ガックシ、、、

青い髪をツインテールにした女、、、そう実体はウミガメだ。化けウミガメ、、、(泣)

そうだ、こいつが、いきなり、うちに来て
恩返ししたいとか言いだしたんだった、、、

そこに、母さんが帰ってきて、、、

俺「!!ここ、どこ?」 
ツインテール「竜宮です。すみませんが話して分かって貰えそうにないと判断しまして、さらいました!」

さ、さらいました!だとーーーっ!
お、俺、誘拐されたんか!!

し、しかも、このワケのわからん化けウミガメに、、、

カチンコチンに固まっている俺にツインテールは更に話を続けた

ツインテール「しまたろう様、わたしもね、ほんとはこんな手荒な真似はしたくなかったし、できたら、お話して理解していただきたかったです、、、でも、、、お母さんに見られちゃうと事態は益々ややこしくなっちゃいますし、、、あの場は手っ取り早く去るほうがいいと判断しました!ご理解ください!!」

ご理解てーーーー
むーーーーりーーーー!
((怒))

ツインテール「しまたろう様、、、とにかく、、、きちんとお話いたしますから、、、ちょっとこちらへ、、、」と、ツインテールは俺を手招きする

もう、なんなんだよ、、、俺は、ツインテールに従い寝かされていた部屋を出た
部屋を出ると長くて広い廊下がのびていたが、、、

!!

びっくりした、、、
水の中だ、、、
気泡が規則的に天にむかって立ち上る、、、

ぷくりぷくり、、、と

思わず、喉を押さえる!
い、息!?

ツインテール「大丈夫ですよ呼吸はちゃんと普通にできます、普通に話すこともね、、、海に入る前に処置しましたからご心配なく」

しょ、、、処置、、、
???

聞かされる言葉がイチイチ恐ろしい(泣)

ツインテールは
さぁさぁ、こちらへ、、、と
手招きする、、、

おいて行かれないように
後について進んだ、、、

天を仰ぐと天井はない、、、気泡がブクブクとあがっている、水が頭上にあって、遠くに魚やらがゆらーっと行き交う姿が時折見えた、、、

竜宮ってさっき言ったよな、、、
竜宮って、あの、浦島太郎の話しに出てくる乙姫が暮らす竜宮城なのか、、、

ツインテール「さ、こちらへ、おはいりください」
ツインテールが手をかざすと、大きく重たそうな扉が開いた

中はビックリするほど広かった
たぶん50畳くらいはありそうな広間、、、その奥に

薄く透けた白い布で作られたテントのようなものが置かれていて

中に弁当箱みたいな黒い箱が置かれてるのが見えた、、、

俺「、、、あれ、なに?」

ツインテール「乙姫様でございます」

んん???
あ、あの箱?

ツインテール「いえ、正確に言うとあれの中に乙姫様がお入りになりまして、、、あの中にずっとお隠れになられているのです、、、」

ツインテールは黒い箱のテントの前で立ち止まり、ゆっくり俺を振り返った

ツインテール「少し長くなります。いろいろ不思議に思われても黙ってお聞きください。質問はお話が終わったあと、、、よろしいですね?」

ツインテールに言われて
俺はただ首を縦にふった、きちんとワケを知りたかったし、、、
話は聞くしかなさそうだ、、、

ツインテール「それは、、、もう、ずいぶん前のことです、、、」

ツインテールはゆっくりと話はじめた。



第5話ーーーーーー
「それは、もうずっと前のことでございます、、、」

ツインテールが話しだした。

「わたしは浜辺で悪ガキにつかまってしまって、、、ひどい目にあわされていました。。。あぁ、今思い出してもハラワタが煮え繰り返る、クソガキ共め、、、あのガキの子孫はずっと祟ってやろうと思っています!!、、、、、
あ、ジョーダンですよ、そんな顔しないで、、、それはさておき。。。わたしが苦しんでいた所を一人の若者が助けてくれました」

俺「!!浦島太郎だな!!」

ツインテール「そうです、やはり、あなた様もご存知でしたか、、、浦島様とのこのお話は、、、一体、誰が伝えて、、、物語りにされたのやら、お伽噺にされたことで、浦島様は国じゅうに名が知れた超有名人!となられましたよね、、、とにかく、まぁ、ご存知なら話しは早い。浦島様が竜宮へお出でになり、、、その顛末は、、、」

えーと、、、浦島太郎はたしか、、、カメを助けて、、、恩返しで竜宮城に連れてこられて、、、
乙姫とかとしばらく楽しく暮らしたけど、、、
家にかえりたくなって、帰ることにしたんだ、、、で、、、えーと
どうなったっけ?

ツインテール「玉手箱が、、、」

あ、そうだ、、、帰るとき、乙姫が浦島太郎にお土産だとかで玉手箱渡すんだよな、、、

でも、なんか、、、そう
絶対に開けないでとか言われるんだ、、、

で、浦島太郎は玉手箱持って地上に帰った、、、

俺「そしたら、えっと、地上ではめちゃくちゃ時間が過ぎてて、、、浦島太郎の事を知ってる人はもう誰もいなくなってたんだっけ?」

ツインテール「、、、はい、、、そうです。竜宮での一日は地上の百日にあたりましたので、、、浦島様は三年ほど竜宮で暮らされましたから、、、時はかなり過ぎておりました、そして、、、」

あ、、、そうだ、なんか、そんな話しだった、、、で、その後、浦島どうしたんだっけ?
えと、、、あ、そだ、玉手箱だ!
悲しみにくれた浦島太郎は乙姫が決して開けてはならないと言って渡した玉手箱を開けて、、、

俺「浦島太郎は玉手箱を開けて爺さんになったんだよな!」

ツインテール「、、、それ最後、不正解×」

俺「、、、えー、、、俺は絵本でそう読んだけど、、、」

ツインテール「絵本や、お伽噺は脚色がありますから、、、浦島様は最後、、、」

そこまで言うとツインテールは、ぐっと言葉に詰まった様子だった

俺「どうなった?浦島は?」

ツインテールは言いにくそうにくぐもった声で言った。

ツインテール「消えました」

俺「は?消えた?え?なんで?」

ツインテール「玉手箱には、、、浦島様が地上にずっといたなら、その身で過ごしていただろう時間が収められていたのです、、、開けてしまったら、、、収められていた本来の時間がその身に戻ります、、、人の寿命は短い、、、」

あわわわわ
つ、つまりは、地上では
到底、生き続けていられない年月が経っていたから玉手箱開けた瞬間に消滅しちゃった、、、ってワケか、、、

、、、ひぃ、、、こ、怖ぇーーーーっ

俺「土産だと渡された玉手箱がそんなんだったんか!怖ぇーわ!お前ら酷くない?」

ツインテール「、、、あのですね、、、いろいろ不思議に思うことがあっても黙って聞いてくださいよ、、、と、申しましたのに、、、先ほどから
よく喋りますこと!!
もうホント人ってすぐ約束やぶっちゃう、、、酷いのどっちですかぁ?
仕方ありませんよ玉手箱の中の時間は浦島様自身の物ですもの、、、お渡しするのは当然ですし、そうしなければ地上に戻ることは叶いませんから、、、」

俺「じゃー言っといてやれよーーーこれ開けたら消えるよーーーって」

ツインテール「言いましたよ」

俺「えー!言ったの?!」

ツインテール「もちろんですよ!!あなた様は私達をどんな悪人だと思ってるんですかーーっ」

俺「絵本には土産に玉手箱を渡したって書いてたし、、、浦島はてっきり何にも知らねーで開けてしまったんだと、、、」

ツインテール
「苦笑、、、だから言ってるでしょー
絵本などに書いてあることは脚色や省略が多々あります、、、実際に考えてごらんなさい!絶対に開けちゃいけない、お土産って、、、ありえますか?」

俺「、、、ない、、、ないわ、ありえねー」

ツインテール「でしょ。そんな渡し方するわけないですよ、、、浦島様だってお馬鹿さんではないんだから、そんな得体の知れない物、貰うわけないですしーーー!
きちんとお話いたしました!」

あはは、、、そ、そりゃ、そうか、、、

ツインテール「浦島様は私達から玉手箱の中身を聞いた上でお持ちになりました、、、乙姫様は絶対に開けないでくださいね!開けたら、お命はありませんよ!何度も何度もそう仰ってましたよ、、、」

あ。なるほど、絶対に開けちゃいけない。って姫が浦島に言ったワケは、、、それな、、、

俺「、、、じゃあさ、、、浦島は、、、玉手箱開けたら消えてしまうって分かってたのに、、、なんで開けたんだよ、、、」

ツインテール「、、、絶望したんでしょうね、、、」

重苦しい、沈黙が流れはじめた、、、

つづく

(次回)
また月末6話、7話をお届けします!